色修正は、クリーニングにおいてかかせないものですが、かなり難しい技術です。お客様からシミ除去の要望があった場合、基本的にはシミを除去して色がはげないときは多いのですが、染色の弱いものは色はげを起こすことがあります。この生地はシミ抜きをした場合、色修正が出来るかどうか、どこまでシミを薄くすれば色が合うかどうか見極める必要があります。地色が三原色のものは出来る限りシミを除去しないと合いませんが、中間色では補色を利用すれば完全にシミを取らなくても色修正が出来ます。色目・柄などを見極めて判断します。例えばチェック柄のものを脱色させた場合、糸一本ずつ色かけすることになる。従ってシミ抜きが出来るとアピールするには、色かけも出来る必要があります。「色かけ50色セット」は直接染料で作られたものであり、シルク・ウール・ナイロン・綿に使用できるので範囲は広いです。酸性染料は綿・麻・レーヨンには定着性が悪いので使用できない。問題はポリエステルの色修正をどうするか この場合は樹脂で固着する以外ありません。色目においてベージュは染料と樹脂の併用や少しくすんだものも染料と樹脂の併用が良いです。顔料と樹脂の併用は、染料では色が出せない濃色のもの、日焼けなどの変色による色の段差があるものに有効です。

 

色かけ修正の実施例

 

 色かけ修正(顔料

            SnapCrab_NoName_2017-1-31_14-19-33_No-00

(修正前)             (修正後)

黒地が全体的に日焼けにより赤く変色してしまっています。変色の範囲が広く、染料では染まらない為ここでは顔料を使用します。赤みを消す為、水の中に黒8:青2入れアクリルシリコンを添加したものをエアブラシにセットしドライヤーで乾かしながら色をかけていきます。仕上げに、光沢、 風合い・柔軟性向上の為エレガンSPを全体に噴霧し顔料を定着させる為に乾燥機で熱をかけて終了となります。

 

 

 色かけ修正(顔料

SnapCrab_NoName_2017-1-31_14-20-28_No-00      SnapCrab_NoName_2017-1-31_14-20-38_No-00

 (修正前)                (修正後)

全体的に白け、特にポケットや袖等のすれる部分が色はげしてしまっています。地色が濃い色目なので染料ではなく顔料を使用して色かけを行います。赤と青で調整した顔料にアクリルシリコンを添加したものをエアブラシで噴霧します。ドライヤーで乾かしながら色を確認して色かけをします。

 

 

色かけ修正(染料

SnapCrab_NoName_2017-1-31_14-20-10_No-00     SnapCrab_NoName_2017-1-31_14-20-19_No-00

  (修正前)               (修正後)

部分的に緑色に変色してしまっています。ムートン素材なので染料を使用して修正していきます。緑色を消す為、茶色とピンクで色を調整した染料をミニスプレーで噴霧します。スプレーした部分を手でなでるようにし、ドライヤーで乾かすと色がなじみます。