色かけの技術において色をのせるだけでは上手くいかないケースが多々あります、それはどの様な場合なのか

①、シミが完全にとれず色あわせをするとまわりより濃くなり目立ってしまう。

②、染色が鮮やかでなく表面が白けた衣類が多くあり色修正をすると鮮やかになり目立ってしまう。

③、色かけする部分の色の差がはげしく染料では直りにくい。顔料で補正をしたい場合、特に鮮やかになりまわりの色と合わない。

④、ベージュ色の黄変が目立ちシミ抜きをすると色が脱色してしまう。

このようなケースは多々あります。このような時のための、ぼかしテクニックをご紹介します。

その材料として、ベビーパウダー、「セルロースパウダー(松井化学で販売中)」などがあります。

修正する方法として、これらのパウダーは樹脂との併用が条件です。先に粉と樹脂と水で分散し塗ると硬くなります。直したい部分に粉をなじませ、そのあと樹脂をスプレーして固着させます。この方法は修正部分の風合いはかわりません。ベビーパウダーと「セルロースパウダー」の違いは、「セルロースパウダー」は綿の粉なのであと色補正が出来ます。

 

「色かけ50色セット」は直接染料で作っているので、絹・麻・レーヨン・シルク・ウール・ナイロンと適用範囲が広く、使いやすいです。色かけできないポリエステル・アクリル・ウレタンなども色かけできるようになりました。

「ダイプラス」は、カチオン系樹脂で軟らかく、洗濯耐久性もあります。「ダイプラス」を水で10倍~20倍ぐらいに薄め、色かけしようとする部分にスプレーまたは塗り、乾かしたあと染料で補正します。染料のアニオンと樹脂のカチオンが反応し定着します。この方法によりポリエステルなど染料で補正できないものでも修正が可能になります。また、別の用途としてネクタイのすれによる白化は「ダイプラス」を20倍ぐらいに水で薄めスプレーすれば色が濃くならずに直せます。「色かけの50色セット」の付属商品として「ダイプラス」30㏄を追加、また別売りとして250㏄を販売しております。

 

顔料セットの特長>
 一般に販売されている顔料は絵具であり、材料の構成は顔料・樹脂・シリカ・増粘剤が配合されています。

 ①顔料は粒子の大きさが色々あり、粒子の大きいものは遮蔽(しゃへい)力がありますが、繊維に使用する場合、自然性に欠けます。細かいものは染色感覚になります。

 ②樹脂はアクリル樹脂、ウレタン樹脂などエマルジョンのものが添加されています。硬さ、耐久性は樹脂により左右されます。ただ、クリーニングに使用する場合、樹脂が入っていると色目が変わり、染料の様に色調整が出来ません(赤に樹脂を混ぜるとピンク色にみえる)。乾かさないと色が分かりません。

 ③シリカは筆塗りした場合、筆によるテカリが生じるので添加していますが、光沢を必要とする修正には使用できません。

 ④増粘剤は顔料の沈殿等をおさえるため、粘度を上げペースト状にしています。

これらの事を考え、松井化学では全ての材料を別にして、用途により必要なものを添加する様にしています。

 

色調整は染料と同様に望みの色を合わせ、色を合わせたあと風合いにあった樹脂を添加します。光沢のある無しによりシリカの添加を調整します。エアブラシを使用する時は一般的にシリカは添加しません。松井化学の顔料はナノミクロンの細かい粒子なので水で薄めても染料のように沈殿しません。一般的な加工において樹脂としてはほとんどアクリルシリコン樹脂を使用しますが、ゴム引き加工、ウレタンなどの加工においてはシリコン樹脂ポリエステル樹脂を配合して使用します。