「爽快洗い」で水溶性・汗汚れをすっきり除去

秋になると夏場着用した背広・オシャレ着が多く出されるが、水溶性汚れ、塩分を多く含んでいる。
同社ではそれらの汚れを除去する有効な手段として『爽快洗い』を提案している。
石油系ドライクリーニングの洗い工程としては、バッチ洗い・すすぎ洗い・脱液が基本。
『爽快洗い』は、バッチ工程での洗浄性を上げることにより水溶性汚れ・塩分を除去する洗浄方法。
松井化学では水を利用する方法が一番と考え、洗浄方法を構築した。
しかし同時に水分の影響で縮み・シワが多くならないことが大切。また水を使うことにより全体的
に洗浄性が低下してしまうことも多い。基本的にはバッチ洗い時、水分が多い方がいいが、
ベースタンクには水分が少ないことが理想的である。
『爽快洗い』の主な効果は「汗臭い臭いがなくなる」「衣類が軽くなりスッキリとした感じになる」
という点。ただ、ズボンに付着した塩分はドライ洗浄では限度があり、すべて除去する事は難しい。
その場合はウエット処理の併用をお勧めしている。
(ズボンに付着した塩分は、仕上時、一時蒸気で溶けるが乾くと結晶化しパリパリになる)


石油用ドライソープ

「W・クリーンCA-SP」(ソープ中に水を配合し、水溶性の洗浄力を向上させる石油用ソープ)
通常洗いと『爽快洗い』をバッチ洗い時のソープ添加量を変えるだけで使い分けられる。
投入量は、通常洗いでは10kg機で10~15cc、『爽快洗い』で70ccドラムに添加し
バッチ洗いをする。(W・クリーンCAーSPはノン石油コンク品なので添加量は少ない)
「MC-セレクションB」(水を含有していない基本の石油系ソープ)
フィルター交換・ベースタンクへの添加に適する。
ドライ機は循環式なので溶剤の液管理が重要となる。
色・酸価・フィルター圧を見ながら対処することが大切だが、ドライ機中の脂肪酸の臭いの発生には
「MC-ドライキャッチャー」(脂肪酸をキャッチ)
が有効⇒金蔵化合物水溶液で脂肪酸と反応して
フィルターの表面にパサパサの不溶物として付着し
除去する。これによりフィルターの寿命も長くなる。
「MC-PT」(パーク用ソープ)
石油系用と同様に水を配合しているので予備洗浄(バッチ洗い)で所定量のソープを投入することに
より『爽快洗い』ができる。

 

『爽快洗い』の汚染布でのテスト結果、使用方法についてはこちらをご覧下さい。 ⇒