ドライクリーニングの品質は、ドライソープで決まります!
ドライクリーニングの品質を考えると、ドライソープ選びはとっても大切です。
ドライソープには、石油系、パーク、フロン225/365、シリコンなどの各種ドライ溶剤に対応したドライソープがあります。ドライクリーニングの品質でもっとも重要な役割のドライソープに、こだわることが大切です。ドライソープの種類により、洗浄力や風合いなどの性能が全く異なります。
ドライソープ選びの基準
ドライソープを選ぶ基準をまとめてみると…
① 洗浄力
② 風合いの良さ
③ 抱水制
④ 風合いの良さ・手触り感
⑤ 安全性(環境ホルモン)
⑥ コスト
⑦ 付加価値(抗菌加工、防虫加工、抗菌・防カビなど)
⑧ リント防止・帯電防止
などが上げられますが…
特に多くのクリーニング会社さんから大好評の「MC-セレクションB」 「W・クリーンCA-SP」がおすすめです。
おすすめの理由 洗浄力
一般的にドライクリーニングでは、*KB値(カウリブタノール値)が高い=洗浄力が良いと思われがちです。しかし、KB値だけでドライクリーニングでの洗浄力の判断をするのは間違いです。
*KB値…樹脂に対する溶解力を試験するために考案されたもの。大きいほど樹脂に対する溶解力が大きい。
ドライクリーニングは、油脂溶解力に優れていますので、油性の汚れは比較的簡単に除去できます。しかし、衣類の付着している汚れは、主に人体から分泌される皮脂汚れです。皮脂汚れは、油性、中間、水性の汚れが交じり合っていますので基本的に中間、水性の汚れはドライ溶剤で除去できません。
この皮脂汚れを除去できるかが…
ドライクリーニングの洗浄力を考える上で最も重要な事の一つです。
油性 | → | 人体から分泌される油脂 (トリグリセド、遊離脂肪酸、スクワレン) |
比較的簡単に取れる |
中間 | → | 人体から分泌される中間の汚れ (コレステロール、イソキッソウ酸) |
中間の汚れは工夫が必要 |
水性 | → | 人体から分泌される水性の汚れ(塩分など) (塩、アミノ酸) |
水性の汚れは、非常に難しい |
【皮脂汚れとは・・・・】
問題なのは、コレステロールなどの中間の汚れ!石油で溶解できない中間汚れを除去するには、ドライソープの力が必要です。石油でもパーク並みの洗浄力を出すことも可能です。
おすすめの理由 風合いの良さ・手触り感
ドライソープの風合い、手触り感もとっても大切です。風合が良いことや帯電防止効果が良いこと衣類も縮みにくくなるということをご存知ですか?風合いが良い=衣類の縮み防止につながり仕上性が向上します。一般的なドライソープは、アルキルエーテル系と帯電防止剤が中心でできているのに対して、このドライソープは分子構造が長い天然のアルカノールアミド系をたっぷり使っていますので風合い・手触り感が最高なのです。
特に「MC-セレクションB」は、洗い上がりが非常になめらかで軽くフンワリした仕上がりが特徴です。あきらかに手触りが違うので、クリーニング店を利用したお客様からも…「新品の風合いに戻った」「クリーニングするとあきらかに手触りが違う」と喜びの声があるのです。
また、こちらのドライソープには、リント防止剤が配合されています。
おすすめの理由 仕上げやすさ(生産スピード)
仕上げやすさも、ドライソープ選びにとっても大切なことです。その理由は、クリーニング工場での仕上げ性の良し悪しで大きく生産性が変わるからです。MC-セレクションBを使用した衣類は、ものすごく伸びやすく、仕上げでの効率がアップします。また、リント防止剤も配合しているのでゴミの付着が少ないのでとっても楽チン!特に冬物衣類の仕上げは、リントを取り除く作業も多いので生産性に大きく左右します。
驚くほど仕上げやすいので、冬物衣類が「トンネルだけでOKの場合が増えた」 「生産性が向上した」というクリーニング会社さんも多いです。
おすすめの理由 抱水性
ドライソープに抱水性がないと逆汚染の発生や輪ジミ、縮みなどが起こる可能性が高くなります。ほどんどのドライソープは、抱水性がありますが、極マレに抱水性がほとんど無いドライソープもあります。洗浄前に水を使った前処理や前シミ抜きを行う場合は、抱水性のあるソープを選ぶのが基本です。
おすすめ前処理剤 こじろうはこちら MC-スポットPW(ドライ用前処理剤)
抱水能力が高いので、前処理時によく発生するウール製品の部分的な毛羽立ちが発生しにく。
おすすめの理由 安全性・コスト・付加価値
環境ホルモンは含まず、低コストで高性能が自慢のソープです。防虫剤配合ソープやトリートメント剤配合ソープなど付加価値メニューにも対応しています!
*MC-FT(フロン用)以外のドライソープには、抗菌・防カビ剤も配合しています。
①ドライソープのイオン性について
一般的にイオン性がカチオンのドライソープは、アニオンに比べ洗浄力が劣ります。しかし、このドライソープは、カチオンで一般的なアニオンのドライソープと同等に近い洗浄力があります。ですので、洗浄力の差でアニオン系ドライソープを選ぶ必要はありません。
また、脂肪酸を除去する「脂肪酸除去剤 ドライキャッチャー」は、カチオン系のソープに適合しています。
中間の汚れも取り除く、優れた洗浄力と風合いの良さが特徴の自慢のおすすめドライソープが「MC-セレクションB」です。
着物など色が出やすいものが多い場合には、アニオン系W・クリーンⅡ W・クリーンⅡWO(石油用アニオン系ソープ:水ナシ)というドライソープがあります。
水溶性の汚れを取り除くドライソープについて ドライソープで水溶性の汚れを除去する方法には、多価アルコール系を使う方法と水を使う方法があります。多価アルコール系のドライソープでも、洗浄力は上がりますが、塩分は除去できませんので当社では、水添加の方を採用しています。
水を使うタイプのドライソープは、水分が入っていても可溶化してますから、基本的に衣類に影響はありません。ただし、ドライ機の水分分離機の水抜きなどやフィルター交換など、機械メンテ、溶剤管理などに注意する必要があります。水溶性の汚れを取り除くおすすめドライソープは「WクリーンCA-SP」です。
②ドライソープのイオン性について
(1)アニオン系ソープ
①シルク、麻、綿、ウール等の繊維で染色堅ロウ度の悪いものでも色が出にくい。
②抱水性が高い。
③凡合が悪くガサガサしやすい。
④静電気が起こりやすい特徴が高い。
⑤洗浄性が高い。
(2)カチオン系ソープ
①染色堅ロウ度の悪いものはカチオンと反応して色が流れやすい。
②抱水性に限度がある。
③風合いがソフトである。
④静電防止効果が高い。
⑤洗浄性を上げるには工夫が必要である。
洗浄方法
基本的には前処理で水を多く使う場合は水添加のない「MC-セレクションB」が良い。水を過利に使わない場合は水添加ソープ「WクリーンCA-SP」が適切です。又、バッチ洗いでソープを添加してソープ濃度を上げ水を可溶化するスピードを上げると効果が上がる。又、全体の洗浄性も上がる。又洗浄性を上げることにより脂肪酸汚れも多くなるのでその対処法が必要となる。