色かけの基本的な考え方
シミ抜きは、どうしても脱色・変色がつきまとう。
さらに保管中の日焼け・変色・家庭用薬剤による脱色など色々なケースがある。
色かけをするにあたり重要な点は次の4つが挙げられる。

①色かけを行う場所

 陽の光が当たる場所が良い。
暗い場所で行なうと、明るい場所で見るのと全然色が合っていないことが多く、
色むらも生じる。狭いシミ抜き台で色かけを行う場合は最大でも1㎝以下の
色かけしか出来ない。


色かけを行う方法

 筆・ミニスプレー・綿棒(大きさにより使い分ける)などで使い分ける。
筆は色かけ部分が小さい場合に適合する。
筆は毛筆のように濡らした時、先が広がらず細い方がよい。
広がるものはきわの修正がやりにくい。
ミニスプレー(細かい霧状になるのが望ましい)は大きく脱色した時に中心から
色かけする時に便利である。
綿棒は筋状に抜けたもの、ダウン等のきわ塗りに役立つ。
筆は染料が布地に流れ にじみやすいが綿棒は染料がとどまり余分に流れにくい
ので滲まない。


色の合わせ方

 濃すぎると見た目が黒くなって分かりづらく、淡過ぎても分かりにくいため、
透明カップを使う。50色セットで、近い色を取って比較し、適度な色を少しずつ入れて
調節する。染料と顔料は抜けた色の差によって使い分けをする。
色の差が激しい場合は顔料を使う
(ただし、ベージュ系統は鮮やかになりすぎるため、染料を用いる)。
松井化学の顔料セットは染料感覚で補色に利用できる。
例えば、黒の色補正は顔料でしか直らない。
黒の色は、よく見ると青っぽい黒や緑っぽい黒などがあり、日焼けや塩素による脱色で
赤っぽくなったものを黒く修正する場合、赤の部分によって変わり、オレンジには青を、
ボルドには緑を黒に配合して色かけする。
また、黒以外の変色でも赤っぽくなって脱色していることが多くある。
この場合、補色を使い青系統の色をかける事が多いが緑色になったりして色が合わない。
実際に色かけするにあたり赤が足りない場合が多く青と紫を1:1に混合した色で色をかけると
90%以上の確率で修正できる。


繊維による色かけ薬剤の使用方法

 50色セットは直接染料のため、シルク・ウール・ナイロン・綿に使用できる。
色がのりにくい場合はアクリルシリコン樹脂を混ぜる。
ポリエステルなどに色をかけるには染料か顔料にアクルルシリコン樹脂を混ぜて使用する。

 

■パウダーの使用方法と特長
 どうしても シミ抜きでもとれない場合、ベビーパウダー・セルロースパウダー・シルクパウダー
を用いて色をうすくする方法がある。これは最終手段として有効な方法で、これらの粉を
シミの部分にハケ・綿棒・筆などでかけ、むらのないようにかけてぼかす。
上手くいけばアクリルシリコン樹脂を水で薄めスプーして乾かす。
ベビーパウダーは色がのりにくいがセルロースパウダー・シルクパウダーは繊維微粉末なので
あとで色かけもできる。

この方法の特長は、
●修正部分が硬くならない。
●定着性が良く、色かけするとその部分が鮮やかになりボカシが必要な時に役立つ。
●とれない黄変もパウダーをかけ、まわりの色を合わせるだけでわからなくなる。

 

セルロースパウダーとシルクパウダーは同社から販売しています。
ご注文の場合は、お電話もしくはメールにてお伺いいたします。

 

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