「色かけ50色セット」と「顔料セット」を用いた色修正
色修正の必要性は、クリーニングにおいてかかせないものですが、かなり難しい技術です。
お客様からシミ除去の要望があった場合、基本的にはシミを除去して色がはげないときは
多いのですが、染色の弱いものは色はげを起こすことがあります。
この生地はシミ抜きをした場合、色修正が出来るかどうか、どこまでシミを薄くすれば
色が合うかどうか見極める必要があります。地色が三原色のものは出来る限りシミを除去
しないと合いませんが、中間色では補色を利用すれば完全にシミを取らなくても色修正が
出来ます。色目・柄などを見極めて判断します。例えばチェック柄のものを脱色させた
場合、糸一本ずつ色かけすることになる。従ってシミ抜きが出来るとアピールするには、
色かけも出来る必要があります。
「色かけ50色セット」は直接染料で作られたものであり、シルク・ウール・ナイロン・綿に使用できる
ので範囲は広いです。酸性染料は綿・麻・レーヨンには定着性が悪いので使用できない。
問題はポリエステルの色修正をどうするか この場合は樹脂で固着する以外ありません。
色目においてベージュは染料と樹脂の併用や少しくすんだものも染料と樹脂の併用が良いです。
顔料と樹脂の併用は、染料では色が出せない濃色のもの、日焼けなどの変色による色の段差が
あるものに有効です。
それでは実施例をあげて紹介致します。
色かけ修正(顔料)
赤みを消す為、水の中に黒8:青2入れアクリルシリコンを添加したものをエアブラシにセットしドライヤーで |
色かけ修正(染料)
緑色を消す為、茶色とピンクで色を調整した染料をミニスプレーで噴霧します。 |
色かけ修正(顔料)
赤と青で調整した顔料にアクリルシリコンを添加したものをエアブラシで噴霧します。 |