ドライクリーニングでの水溶性汚れの除去に対する考え方
「W・クリーン洗浄システムの考え方」
ドライクリーニングでは水溶性汚れの除去は難しいと
考えられていたが、適切な量の水分をソープに可溶化させる事で
安全な除去を可能にした。
水溶性の汚れを落とすにはバッチ洗浄において洗剤濃度及び
水分濃度を上げる必要がある。
一方、ベースタンクの水分はなるべく少ない方が良く
通常のフィルター交換及び新液追加時には
水を含まないソープが望ましい。
洗い時間は、バッチ洗い3分、すすぎ5分、脱液5分を
基準としている。
汗などの水溶性汚れは洗浄力を高めてバッチ洗いを行なうため
ドライクリーニングだけで取り除くことができる。
さらに、あらゆる石油溶剤に対しても高い溶解性を持ち
べとつき感がないため、水洗いをしたようなさらっとした
仕上がりになり、抗菌剤配合により抗菌・消臭効果もある。
この配合成分は新型コロナウイルスを用いた検証試験において
国立感染症研究所及び北里大学大村智記念研究所のもとで
有効とされた抗菌剤を配合している。
各製品の特長
「MC‐セレクションB」は、水を含有していない基本ソープ。
フィルター交換・ベースタンクへの添加に適する。
ドライクリーニングは、循環式のため溶剤の液管理が重要となる。
色・酸価・フィルター圧を見ながら対処することが大切。
ドライ機中の脂肪酸の臭いの発生には「MC‐ドライキャッチャー」が有効。
「W・クリーンCA-SP」は、ソープ中に水を配合し、水溶性の洗浄力を
向上させる石油用ソープ。
通常洗いと『爽快洗い』をバッチ洗い時のソープ添加量を変えるだけで
使い分けられる。
投入量は、通常洗いでは10㎏機で10~15㏄
『爽快洗い』で70㏄をドラムに添加しバッチ洗いをする
(W・クリーンCA-SPはノン石油コンク品なので添加量は少ない)
アニオン系ソープとしては、水を含有しない「W・クリーンⅡ(WO)」と
水を30%含有する「W・クリーンⅡ」がある。
特長は、アニオン系ソープの欠点となる風合い・帯電防止機能を
クリアしたソープということ。
使用方法はカチオン系ソープと同様なのでそれを参考にする。
「MC-コートSO」は、ベースタンク投入タイプの添加剤。
ドライクリーニングの品質における他店との差別化・品質の
グレードアップに繋がる。
色物を鮮やかな色合いに回復し、アイロン滑りがよくなり
作業効率を高める。
ソープを選ばず使用が可能で、品質のグレードアップに貢献する。
標準使用量は溶剤量に対して0.05%~0.1%。
初期添加時はドライ機内の全溶剤量に対し0.05%~0.1%
ベースタンクに添加。
新液追加時には蒸留時の追加溶剤量に対し標準使用時と同様に
添加する。
好みの濃度に調整して使用可能で、フィルターには吸着しない
(※使用後は密栓すること)。
松井化学の商品では、抗菌・防カビ剤配合「バクタック-Lホワイト(水系)」
「バクタック-Dホワイト(石油系)」
フロン・シリコン溶剤に対しては「バクタック-DホワイトAR」
を用意しています。
その他ソープとして「MC‐セレクションB」、「W・クリーンCA‐SP」
「MC‐PT」
ソフターとして「MC‐マロン」、「MC‐ウエットソフト」
糊としては「ノリノリ」なども今回発表された新型コロナウイルス
検証において有効な効果が認められた成分を配合している。